運動神経は何歳までに完成する?ゴールデンエイジはいつ?変化させる方法

「運動神経は遺伝」と言われがちですが、子供であれば経験次第で運動神経を伸ばせることをご存知でしょうか。

子供の運動神経が特に伸びると言われている「ゴールデンエイジ」には、適切な経験をさせてあげることが特に大切です。

反対に、ゴールデンエイジの過ごし方によっては、一生「自分は運動神経が悪いから…」というコンプレックスを抱えて生きることになるかもしれません。

この記事では、子供の運動神経を伸ばしたいときに必ず知っておくべき、ゴールデンエイジの適切な過ごし方を徹底的にご紹介します。

目次

子供の運動神経を伸ばしたい!ゴールデンエイジはいつ?

子供の「ゴールデンエイジ」と呼ばれる時期は、運動神経がもっとも伸びる時期と言われています。
最近では特に、子供の運動不足にともなう体力低下などが問題視されており、ゴールデンエイジに必要な運動をさせることの重要性に注目が集まっています。

ゴールデンエイジには3段階あると言われており、それぞれの時期に適切な働きかけをしてあげることが大切です。

①プレゴールデンエイジ
②ゴールデンエイジ
③ポストゴールデンエイジ

それぞれの期間の特徴をご紹介します。

①プレゴールデンエイジ:4〜8歳ごろ

神経系が特にいちじるしく発達する時期で、運動神経の基礎ができあがります。
5歳までには神経経路が80%形成されると言われており、さまざまな動きを「楽しい!」と感じながら体験できることが大切です。

この頃の子供は、高い集中力を発揮する特徴があります。
集中状態は長くは続かないのも特徴のひとつですが、そんな子供の強みを活かして、さまざまな運動ができる遊びを体験させてあげましょう。

②ゴールデンエイジ:9〜12歳ごろ

神経回路がほとんど完成する段階で、この時期に覚えた身体の動きは大人になってからもずっと身に付くものになると言われています。
たとえばこの時期に水泳の技術を覚えると、大人になっても泳ぐことができるなど、身体が一生ものの運動技術を学習するのに適している時期です。

この時期こそ、技術をしっかり磨くことで、センスを伸ばすことができます。
運動能力を開花させるなら、この時期にしっかりと必要な運動をすることが大切です。

ただし筋力はまだ未発達なので、パワーやスピードを意識した運動は、この後の段階で取り入れることが推奨されています。

③ポストゴールデンエイジ:13〜15歳ごろ

体格が大きく変化し始める「思春期」とも言われる時期です。
骨格や筋力の発達がいちじるしく、この段階までにつちかってきた運動神経の基礎を磨くのに適しています。

ただし、神経系はこの段階までにほとんど形成され終わっているため、新たな動きを習得するのは難しいと言われています。
骨格や筋力の発達にともない、上記のゴールデンエイジまでに身につけた技術の精度をあげることに適している時期、とされることが多いです。

パワーやスピードが成長する時期なので、身につけた技術を反復させるトレーニングをするのが良いと言われます。
戦略面での理解もできる年齢なので、状況判断力と、それに対して身体が動かせる身体能力の両方を磨いていくのが良いですね。

運動神経が伸びるのはなぜ?ゴールデンエイジとの関係性

一般的には「運動神経」と呼ばれていますが、実際には「運動神経」という神経は存在していません。
では、「運動神経が良い」というのはどういうことかというと、脳からの「こう動け」という指令回路がスムーズに伝達され、その指示通りに身体が動く状態を意味します。

つまり、「こうした方が良い」と頭ではわかっていても、その通りに身体が動く能力を持っていなければ、運動神経が良いとは言えないですね。

大切なのは、脳から身体の各部位に伝達するための「神経回路」をしっかりと発達させることです。
ゴールデンエイジには、1つ運動を覚えるごとに1つ神経回路がつくられ、新たな運動どうしの神経は網状につながることで、ネットワークができあがっていきます。
ゴールデンエイジに本格的に運動を始めることで、身体がさまざまな動きを学習するため、脳の指令通りに身体を動かせる「運動神経が良い」状態になるということです。

子供の運動神経をゴールデンエイジに伸ばす方法

子供の運動神経を伸ばしたいからといって、厳しいトレーニングをこなす必要はありません。
大切なのは、日常生活に楽しいアクティビティやアウトドアを取り入れてあげること。

子供にとって、運動神経を伸ばすもっとも大きな原動力は、「楽しい!」という感覚です。

親は口頭で「これをやれ」と言うだけではなく、やって見せてあげることで、子供が楽しみながら真似をします。
さまざまな動きを学習するために、子供と一緒に身体を動かして遊ぶのはもちろん、習い事も活かしてあげるのが効果的でしょう。

大切なのは、年齢に応じた「さまざまな動き」を取り入れてあげることです。

①プレゴールデンエイジに適した運動の例(4~8歳ごろ)

簡単なルールのある遊びであれば理解できる年頃なので、周りの子供や大人とのコミュニケーションを楽しみながらできる運動をしていきましょう。

▼おすすめの運動例
・鬼ごっこ
・だるまさんが転んだ
・追いかけっこ
・縄跳び
・跳び箱
・鉄棒

高く飛び上がるジャンプ力や、粘り強くぶら下がる懸垂力、身体を支えるバランス力などが伸びる遊びを取り入れてあげるのがポイントです。

②ゴールデンエイジに適した運動の例(9〜12歳ごろ)

全身を使ってできる運動や、身体の機能を高めるための動きを取り入れてあげることが大切な時期です。
関節が育つ時期なので、非日常的な動きを取り入れながら、技術的な向上を目指していくのがおすすめ。

▼おすすめの運動例
・サッカー
・野球
・バスケットボール
・平均台
・マット運動
・水泳
・スキー

心肺機能を向上させるための動きも取り入れてあげることで、身体が健康的に成長していくはずです。

③ポストゴールデンエイジに適した運動の例(13〜15歳ごろ)

ポストゴールデンエイジには、今まで取得してきた技術を磨いていく時期です。
身体の成長とともに、今までの動きをよりパワフルにできるようになるため、質の高い運動ができるようになります。

理解力が上がることにより、「勝つためには」「もっとうまく表現するためには」などの戦術を身体に反映させるためのトレーニングにも最適です。

ポストゴールデンエイジにいたるまでに、いかに身体に技術を刻み、脳からの指令どおりに動かせる身体を作り上げておくかがカギ、と言っても過言ではないでしょう。

【注意】子供の運動神経をうまく伸ばせないパターンとは?

せっかくのゴールデンエイジに何もしないと、子供の運動神経は良くなりません。
一方で、親が必死になって子供に運動をさせようとしても、やり方を間違えてしまうと、子供の運動神経はうまく伸ばせなくなります。

ぜひ下記のNGパターンも気にしながら、子供の「運動は楽しい!」という感覚を育ててあげましょう。

・無理に続けさせようとする
・かたよった運動をする
・好きな運動を尊重しない

運動神経を伸ばすために大切なのは「さまざまな運動」を取り入れてあげることだとお伝えしました。
でも、親が必死になりすぎて、子供の純粋な「楽しい」という気持ちを無視してしまえば、逆効果にもなりうるでしょう。

【まとめ】子供の運動神経はゴールデンエイジの過ごし方で決まる!

子供の運動神経は、ゴールデンエイジをどう過ごすかによって変わる、と言っても過言ではありません。
日頃から子供を楽しく、安全に身体を動かして、遊ばせてあげられるならそれが一番です。

なるべくかたよった遊びではなく、さまざまな動きを楽しみながら取り入れられると良いでしょう。
子供の運動神経を伸ばしたいなら、その道のプロが教えている「習い事」も手段のひとつです。

もし親御さんだけで子供のサポートをするのは難しい、と思うなら、スポーツ教室などを活用してみるのも良いですね。
プロに任せることで安心して、子供の「楽しい」という気持ちを引き出してあげるというのはいかがでしょうか。

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